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「被害者」の救済のための保険が“自賠責保険”


自賠責保険”とは、「自動車損害賠償責任保険」のことであり、交通事故の際、被害者が最低限の補償を受けられるようにと、国が始めた対人保険制度です。
「強制保険」とも呼ばれ、公道を走る車・バイクは絶対に入らなければならない保険です。

▽現在(平成23年4月時点)の自賠責保険の保険料

車種 保険料
37カ月 24カ月
自家用乗用車(普通車) 35,390円 24,950円
軽自動車 30,840円 21,970円
小型二輪 18,860円 14,110円
原付 36カ月
17,350円
13,350円

自賠責保険に加入していない人に対しては、厳しい罰則があります。

任意保険では対物賠償や車両保険、自分自身の保険である人身傷害や搭乗者傷害なども付けることが可能ですが、

先に書いたとおり、自賠責保険は他人のための保険であり、自分自身の被害については補償されません。
また、モノを壊したときの補償もされません。

ということはどういうことか考えてみましょう。


○もし、コンビニの駐車場でドライブとバックを間違えて店舗につっこんでガラスを割ってしまったら?
○電柱にぶつかって、車が凹んでしまったら?
○そのとき自分自身がけがをしてしまい、長期にわたり入院することになってしまったら?

自賠責保険では上記すべての場合について、補償がありません。
自賠責保険から保険金が出るのは、事故の相手が死亡した場合、後遺障害が残った場合、傷害を負わせてしまった場合のみです。
あくまでも、「相手被害者」に対して補償される保険ということですね。

では実際に出る保険金は、どのくらいなのでしょうか。

自賠責保険から支払われる保険金は、1事故1名につき
○死亡事故→3,000万円
○重度の後遺障害→75~4,000万円
○傷害の場合→120万円

このようになっています。

1度の事故で、何人も被害者を出してしまった場合、それぞれの被害者に対して上記限度額まで保険金が支払われます。保険金は、保険期間中何度でもこの金額は減額することはありません。

また、事故を起こした方の車が2台以上いた場合(たとえば歩行者が車にひかれ、飛ばされ、さらに別の車にもひかれてしまったなど)、それぞれ自賠責に加入しているはずなので、双方の自賠責が請求ができるため×2の金額になります。
※双方に過失があった場合。

実際に重大事故を起こした場合には、どのくらいの賠償金が発生するか?といえば、過去の交通事故による、人身傷害に対する損害賠償の高額判決例の上位20件すべてが3億円以上です。

ということは、たとえ×2したとしても到底足りる金額ではないことが分かります。

重大事故の場合、自賠責保険だけでは足りない


10年程前までは、高額賠償の判決例を見ると1億円~2億円という金額が並んでいたのですが、近年はさらに高額な、3億円以上という損害賠償請求の判決が続々と認められています。

たとえ3億円の損害額が認定されたとしても、自賠責から出るのは死亡の場合に3千万円、後遺障害の場合で最高4千万円です。その残りの分はどうするのでしょうか。到底払えるものではないですよね。
傷害事故の場合も120万円が限度ですが、重傷を負わせてしまった場合にはすぐに120万円なんて超えてしまうと思います。

そうなったときの為に入っておくのが「任意保険」です。

また、自賠責保険では車両に対する保険や、対物賠償保険、搭乗者傷害など自分自身への補償が一切ありませんので、そのためにも任意保険には加入しておいた方が良いといえます。

自賠責保険では「×対物」「×搭乗者傷害」「×車両保険」

自賠責保険は「対人保険」であるため、
車やガードレール、壁、電柱、踏切のバーなどなど「モノ」に対する損害については保険金がおりません。

任意保険は、自分自身で必要な補償を選んでセットしていけるため、自賠責保険に足りないものをを補うような形になります。

車やガードレールなどについては、任意保険の「対物賠償保険」をつければ良いし、車両についての損害も、
任意保険で「車両保険」に入ればカバーできます。




こうして自賠責保険について理解すると、任意保険ってやっぱり必要なんだな~、、ということを改めて感じます。

もしもの時のため、自賠責保険では足りない、まかなえないということを頭に入れて、自動車保険の任意保険を選んでいきたいですね。

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